Vol.42 No.2 No.162「鉄道路線図」
〔付録解説〕
最新日本全國鐵衟圖(108×20cm、部分、分割、原寸) 東京日日新聞、昭和10年2月5日付録(東京日日新聞社)
東京日日新聞は明治5年に発行された東京初の日刊紙。当時の新聞には日本・世界地図、鳥瞰図など地図の付録が付くことがあり、現在より地理的思考や世界情勢重視の傾向があった。
最新日本全國鐵衟圖(108×20cm、部分、分割、原寸) 東京日日新聞、昭和10年2月5日付録(東京日日新聞社)
本図は昭和10年2月5日発行だが、同紙同年1月1日には同じく「東京日日新聞元旦付録 丹那開通記念最新日本全国鉄道図付満州鉄道網」(トンネルは大正7年3月起工、昭和9年12月1日開通)としてデフォルメのない全国鉄道路線図の付録があった。
本図も開通記念として、全国(樺太、台湾、満州、朝鮮含む)鉄道路線図と大東京付近電車図、東京市内電車・乗合自動車図を掲載している(満州、東京付近、市内図は略)。右に示したカバー写真(東京市内電車・乗合自動車図の続き、縮小)は丹那トンネルの熱海側で、全長約7.8キロメートルにも及ぶトンネルのため、蒸気機関車が運行できず、開通時から電気機関車が列車を牽引した。写真上部に架線が、右の青色スタンプ(印刷)には電気機関車と丹那隧道開通記念の文字が描かれる。
付録:最新日本全国鉄道図